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一緒に夕飯を食べた後はいつも紅茶を淹れてくれて、まったりしていると先生が風呂に入ってきて抱き締めてくれる。
カップも片付けるとキスをしてくれて……
「プレイしますか?」
手を差し出されて頷きつつそこに重ねると、いつとなら先生は微笑んで俺が寝る寝室へと連れて行ってくれるのに……今日はじっとこっちを見上げてきた。
「何?」
聞くと、先生は重ねた俺の手を見てゆっくりと撫でる。
その柔らかい触り方に少しもどかしさを感じると、先生はまたこっちを見上げた。
「僕の部屋でにしますか?」
「へ?」
「プレイの後、一緒に寝ます?」
微笑まれて一瞬意味が理解できない。
一緒に……寝る。
ブワッと一気に熱が顔に集まる気がした。
「もっと触れていたいんですが……ダメ、ですか?」
そんなお強請りモードで言われて“ダメ”なんて言えるわけがないのに。
「ね、航生……」
そんな時ばかり呼び捨てで、顔を近づけてきて甘く囁かれる。
こんなのすぐに頷いてしまって、目が合うと笑った先生に手を引かれた。
そのまま先生の部屋に入って大きなベッドが目に入る。
「まずは……プレイですね」
パチンと照明を切り替えて暖色灯へと変えられた。
雰囲気か変わるだけで少しドキッとしてしまう。
「“Come”」
ベッドに腰掛けた先生に呼ばれて足を踏み出した。
「“Good”」
微笑まれて、
「“Kneel”」
続けてコマンドを出されて頭がフワフワとしてくる。
膝を付けたままペタンと足先は外に折って先生の足元に座った。
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