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食事もまだ途中なのに落ちてきた唇を受けただけでじんわりと熱くなり始める身体。
「あ……」
離れた口を追いかけてしまうと、先生はフッと笑って俺の手を引いた。
連れて来られたソファーに腰掛けて先生を見上げる。
「凄く色っぽい顔してますよ?いつだったか言っていた……踏み込んだプレイもしますか?」
「踏み込んだ、プレイ?」
「えぇ……エッチなやつを?」
右膝だけソファーに乗せて身を屈めた先生が俺の耳へ直接吐息を混ぜて囁いてきた。
「え!?」
ビクッと跳ねて先生を見ると、先生はゆっくり口の端を上げる。
「します?」
「えっと……」
これはどう答えたらいいのだろうか?
そもそも踏み込んだエッチなやつって……何だ!?
「……僕はシたいですよ?」
握った俺の手にチュッと音を立てられて顔に一気に熱が集まる。
珍しく先生の欲を感じて……俺もやけにその欲が高まる気がした。
見上げて先生にすがりつきながらその唇に近づく。
先生もすぐに重ねてくれて熱い舌が俺の唇を掻き分けてきた。
「ふ……んっ……」
鼻から抜けていく俺の声と唾液の混ざる音を聞きながら恥ずかしくもなりつつ舌を伸ばして求めてしまう。
羞恥も躊躇いも、期待と高まる欲望に飲まれてただ先生を欲してしまった。
だが、スウェットに手を掛けられて思わずその手を止めてしまうと、先生はフッと笑う。
「……ダメですか?」
微笑まれてそろりと手を離すと、先生はゆっくりキスをしてくれた。
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