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何で?
先生に抜かれる。
先生と風呂に入る。
なのにそれ以上にはならなかった。
俺ばかりなのが申し訳なくて色々検索したのだが、それは更にモヤモヤを増やす結果になった。
男同士だってスることはできるのに……先生はそれ以上はシないし、先生のモノにも触らせてくれることもない。
何度か風呂で俺もやると言ったのだがいつも笑顔で誤魔化されてしまっている。
先生を性の対象にするなんて畏れ多いというか、申し訳ない気持ちも大きかったのに……むしろ、週に二、三回は触れてきてくれるソレを最近は待ち望んでいる俺。
「いや!違うっ!!」
「何がですか?」
顔を覗き込まれて跳ね上がる。
「な、何でもないですっ!!」
慌てて姿勢を正すと、先生はキョトンとして照り焼きチキンを乗せた取り皿を渡してくれた。
普段は一緒に帰ってきて俺が風呂に入っている間に夕飯の準備をしてくれて一緒に食べて、俺が持ち帰り仕事をしている間に今度は先生が風呂に入ってくる。
穏やかに流れる時間の中で少し話をしながら軽く緩いプレイをして一緒のベッドで眠る日々。
たまに、食後にベッドに誘われて俺だけ触られながらプレイをして風呂にも一緒に入って眠ることかがあるだけだ。
別にこれで身体の不調はないのだが、何かモヤモヤというか……俺だけなのも、その先はシてくれないことにも寂しいと思い始めていた。
「このチキン、めっちゃ好き!」
「よかったです」
感じるもどかしさは伝えられないまま、日々が過ぎていっていた。
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