山口

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山口

ここは私のふるさとだ 古里は遠きにありて想うもの 私は石見で死んだが、周防で甦った。 魂は体に宿り、浅はかな気持ちと学は 熟して、我そこをしる。 かなり辛い人生を益田で過ごしたが 母の食道がんをきっかけに、また山口市に帰ろうかと思う。 父の古里は益田だが、私の人生は山口においてきたままだ 魂なき体が山口に行くたびに癒され帰って行く。 まるで一の坂川の源氏ボタルか平家ボタルのように宙を舞い 苦い水より甘い水を探しているように私の魂は今山口市にある。 仏作って魂入れずとはこのことだ。 白狐は家にはコンといっていた。 九尾の狐もコンのじゃろう。 めでたしめでたし。
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