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夜空と紅い星
最初からこんなおとぎ話ならあの少女は幸せに生きられただろうか
そんなことを考えてしまう
けれどそれと同時に
『紅い瞳を持った子供は災難や不運を招く』
こんなおとぎ話がなかったら私はあの少女と出会っていなかったとも思う
あの少女がいない今がとても退屈だ
でもあの少女と出会わなかったら
私はきっと もっと退屈だったと思う
いつから私の眺める星空にとても綺麗な紅い星が現れた
それを見るたびに少女に重ね合わせてしまう
そしてあの少女が私の前で泣かなかったことを思い出す
私は少女を思い出すとき泣いてはいけない
明確な理由があるわけでもないし
こんなことで償いになるなんて思ってない
それでも私は泣いてはいけない
私は あの日から 過去を思い出すようになってしまった
そして あの日から 星に願いを託すようになった
『もし今ここにあの子が生きていたら』
そんな叶わない願いを星に託しながら 私は今も空を眺めてる
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