同じ名前のわたしたち

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 ☆  怜の家で夕方まで過ごした後、お父さんがやって来て、わたしたち家族は実家に顔を出した。実家でも、わたしは勉強を進める。わたしはそれほど頭の出来が良くない。だから他の人よりも努力しないといけない。そうでなければ、蓮のようにはなれないのだ。  「恋~。夕飯、できたわよ」  襖を開けて、お母さんがわたしを呼ぶ。「れん」と呼ばれる度、蓮のことを思い出す。いや、それでいい。わたしにはちょうど良い罰だ。 おじいちゃん、おばあちゃんを加えた五人で夕飯を食べていると、お母さんが、口を開いた。  「三重さん、明日くらいに家の物置の中を本格的に整理するらしいわよ」  「そうなんだ……」  「手伝ってきてくれない? 連絡はこっちでするから」  「え。でも」  「きっと喜んでくれるわよ」  そんなわけない。わたしのせいで、蓮は。と、思考したところで、喜ぶのはあくまで荷物整理の手伝いに対してか、と理解した。そういうことなら、手伝うべきだ。  「わかった」
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