夏の価値は

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俺は鞄からペンとノートを取り戻し書き出す。 「これは語呂合わせだったんだ。」 消しゴム=け456 フナ=27 夏休み最終日、これは最終日では無く8月31日。 「つまり、12345678。」 「こういった語呂合わせは大抵1〜10までだろ。」 「9と10が無いっ」大きな声でかっちゃんが言う。 「ああ、きっと重要なのはこの9と10。そして、九と十が関係していて海が近い場所と言えば。」 「九十、、、九十九里」かっちゃんがボソリ呟く。 「ああ、千葉県の九十九里浜だ。」そう言うと同時にマップアプリで到着時間を表示させた画面を見せた。 「2時間15分、、」 そしてそのまま、近郊を探すとビンゴ。 海沿いから少し離れた駅近くに一校、中学校を見つけた。 この距離なら自転車使わず通える。 「「見つけた!」」 「リト!」 「かっちゃん!」 「行くぞ!あのバカの所へ。」 夏休みのあの日を終わらせに。
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