アクマ、いってきます!

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アクマ、いってきます!

アクマが紘一の前から姿を消した日、彼女は縁結びの神社の神様に会っていた。 「こら! お前は〜! なんで勝手なことばかりするんだい!」 慣れた様子でアクマを叱る神様は、一度別れた紘一と麻里奈を結び付けたアクマにお説教を始めた。 「だってぇ、こぉいちとまりなのとこにアクマいきたかったのに、はなれちゃったんだもん」 二人が神社に参拝をし、付き合っている最中の「願い」なら神様も聞き入れるのだが、アクマは二人が参拝に来ていない、別れた後に行動をしたのがまずかった。 「別れた方が幸せなカップルもいるんだから、あぁいう時は放っておくの! まったく、上から色々言われるのは私なんだからねぇ…」 「うまくいったから、よかったでしょー?」 神様の片眉がピクピクと痙攣する。一度自分を落ち着かせるように深呼吸をした。 「それとね、天使のくせに何で悪魔って名乗るの…。なりすまし電話もダメだからね!?」 アクマは「うひひ」と笑った。 反省の色を見せていないアクマにため息をつく。 神様は書類にポンポンと判子を押すと、3枚ほどアクマの前に並べて見せた。 「はい、これね。あなたの両親の名前…合ってる? はい、次。誕生許可書と手引きね」 ふんふん、とアクマが渡された書類を手にすると、念を押すように神様が言った。 「天上の神様のところの受付に出して、判子押してもらって、控えはちゃんと保管してね」 「わかたー!」 「あなたの記憶は産まれたらリセットされてるからね? ちゃんと大人しく、お腹の中に入ってるんですよ?」 「わかたー!」 アクマは書類を握りしめ、笑顔で神様に手を振った。 「いてきまーす!!」                  〜 終わり 〜
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