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「そうですね。 今はその言葉を信じて前に進みましょう。 ね、ラミィさん」
「ええ、そうね。 希望がそれしか無いんだってんなら、乗っかってやるわよ。 その、微かな希望に。 そうしなきゃリアに、ロゼに、ソーマに会えないってんなら尚更ね!」
(ソーマ……? そうか、二人はそれぞれ別の世界の住民なのか。 どうりで……)
ようやく二人の話の噛み合わなさに合点がいった明日汰は、気を取り直して空を見上げる。
見上げた先には浮遊遺跡。
明日汰はそれを眺めながら、二人に────
「よし、じゃあ今から俺達はチームだ。 これからはお互い協力し合って、この世界からの脱出を目指すぞ! これからよろしくな、ラミィ、セシル!」
「はい! よろしくお願いします、アスタさん!」
「へいへーい、よろー」
セシルが語るには、あの浮遊遺跡の正式名称は、菜園城ベジタリオスというらしい。
実にわかりやすい名称だ。
名が体を表している。
「ラミィの故郷には、あれと似たようなのはあるか?」
「あるわけないでしょ、あんなけったいな物。 あったらとっくに言ってるわよ」
(となると、あの浮遊遺跡。 ベジタリオスは間違いなく、アーベルジュにのみ存在する建造物。 特異点、だろう。 なら……)
「よし……じゃあ彼処に行こうか、二人とも。 どうやらここを突破するには彼処に行かなきゃならないみたいだ」
その言葉にラミィが、こいつ何言ってんの、とでも言いたげな表情を浮かべた後。
「ばっかじゃないの、あんた! 彼処には天空野菜が沢山居るのよ!? そんなとこ行くなんて、自殺行為じゃない!」
「私もラミィさんと同意見です! ユキトさんやリンネさん、S級冒険者の方々と一緒ならまだしも、セシル達三人じゃ死にに行くようなもんですよ!」
「いやまあそうなんだけどさ。 それでも行かないとどうしようも無いって言うか」
尚も引き下がらない明日汰に二人は呆れから、深く溜め息を吐いた。
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