9人が本棚に入れています
本棚に追加
「つまるところ、こうですね。 この世界では大地と大地はなんらかの力により切り離されていて、徒歩や他のなんらかの手段では行き来出来ない。 移動するには転移門を使うしかない。 転移門は文字通り、その別大陸に向かう為の扉。 という事ですね」
「ああ、その通りだ」
「あー、んー…………どゆこと?」
「えっと、だからですね。 自宅から友達のお家に行くには一旦外に出て道を通らないと行けないじゃないですか? それと一緒で、ここだと別の大地。 お友達のお家に向かうには、転移門を通る事でしか移動出来ないって事なの。 理解した?」
「ああー、なるほどねぇ。 なんだ、そういう事だったの。 なら最初からそう言いなさいよね! 小難しい言い方せずに!」
かなりわかりやすく話した筈なんだけど。
と、苦笑いを浮かべて数秒。
「アスタさん、話の続きをお願いします」
「あ、ああ。 そうだな。 じゃあ……」
セシルに促され気を取り直したアスタが次に最後の一つ。
三原則の三つ目を語り始めた。
「次は三原則の三つ目、この話をする前に出した特異点ってのを説明しようか。 特異点とは読んで字の如く、異質な存在、又は物体の事を指す。 訳なんだけど、そこで質問。 この場所……エリアで言ったらどれが特異点に属すると思う? 二人とも」
「はぁ? 急に言われてもわかるわけ……」
「ベジタリオス、ですね」
「え! そうなの!?」
一人だけ理解出来ないでいるラミィの口から飛び出した、
「なんでわかるの?」
という問いにセシルは。
最初のコメントを投稿しよう!