その名は凶星、あるいは吉祥

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 最奥を幾度となく突き上げたあと、勘所を強く抉られた拍子に、とてつもない官能が駆け巡り前も弾けた。目の前が白み、あまりの恍惚に酔いしれてしまう。 「っ、ぁ、は……」  もっとつらくしてくれればいいのにと思った。明日から葛葉がいなくても、その密事が激しければ激しいほど、記憶に残り一人の自分を慰めてくれるはずだ。 「ん、ぁ、くずは……」 「っ、う……」  腰が砕けたようにわななくその奥で、息を詰めた葛葉もまた、精を放ったのが分かる。 だというのに、埋め込まれたものの力強さは一向に失われる気配がない。  まさか、と背後を見やるとともに、まだ熱に浮かされたような眼をした葛葉が唇を塞いでくる。まるで参梧の機嫌をうかがうようにしながら再開された躊躇うような抽挿を、参梧は照れた笑いとともに受け入れた―――――――。
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