日々の刺抜きⅢ『排水問題』

日々の刺抜きⅢ 放出問題4

　『こんなことをして困るのは中国の方だ』と、あるコメンテーター。そんなことはない日本から輸入しているのは贅沢品ばかりである。穀物の自給率は100％を超えているから食うには困らない。逆に30％の日本は自給率を上げなけりゃこういう時に非常に困る。贅沢しなきゃ食っていける国にしないといけない。たんぼも畑もたくさんあるじゃないか。半導体ばかりに気を取られていると飯食えなくなるぞ。厚切りなんとか氏が言っていた。該当する業者はシフトした方がいいと。アナウンサーが慌ててフォローしていた。ずっと前からこれからはインドだと言いながら目先の金に浮かれて中国との関係を続けて来た。ここはいい機会だから、『お願いだから買ってください』なんて言わずに『売ってあげないよ』とガキの喧嘩でもいいから知らん振りをすればいい。
　中国の輸入禁止の責任は誰にもない。いつものことであり驚くことは無い。ただ原因は東電である。水爆を起こしちゃたから汚染水が溜まってしまった。確か小学校で習ったような、ビキニ水爆実験。こっちは実験じゃなくて事故である。分かってやるのと知らずに起こるのは意味が違う。
　鮮明に覚えている。故郷を追われる人々の行列。人は経験しないと分かってあげられない弱さがある。何の落ち度もないのに、自分の家を出て行けと命令される悔しさはあの足取りで充分伝わった。たった今まで、暮らしていた家を家族と共に追い出される不安の代償は金で解決できるものではない。戻る戻らないなんて細かいこと言わずに一生面倒看てやれ。それが責任である。

終わり