1 妖怪、オバケ、宇宙人って信じる?

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 それからしばらく。  七星くんは学校に来なくなった。  七星くんが休み始めてからもう五日目。  土日も入れたらもう一週間、七星くんと会ってない。  となりの席がずっとあいてるのは、なんだかすっごくさみしい。  七星くん、明日は来るかなぁ。  そう思いながら、帰り支度をしてると、 「苺、ちょっとお願いしていいか?」  先生が封筒を持って私の席までやってきた。 「帰り道の途中、七星の家があるだろ? この封筒持って行ってくれないか? 宿題とかプリント入れてるんだ」 「七星くんの家? どこでしたっけ?」 「学校を出た道を真っすぐ行って、薬局がある小道を入って……あ、これを見た方が早いかな。一応簡単な地図書いておいたから。山際にある家だからすぐわかると思うよ」  先生は「よろしくな」って封筒と地図が書かれたメモ用紙を私に渡すと、忙しそうに教室を出て行った。
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