2人が本棚に入れています
本棚に追加
「へっ?」
宇宙人? 急になんで?
ぽかんとしていると、七星くんはエプロンをぎゅっと握って言葉を続けた。
「苺ちゃんは宇宙人っていると……思う?」
「えーっと……うん。いると思う。だって宇宙ってすっごく広いから。絶対人間みたいに宇宙人もいると思うんだよね」
「じゃ、じゃあさ、妖怪は? こわい?」
「妖怪? いや、人を食べるとかじゃなかったら、こわくないけど」
「じゃ、オバケはっ?」
「オバケは……会ってみたいよね。友達になってみたい」
宇宙人、妖怪、オバケ。
七星くん、急にどうしたんだろ?
冗談言ってるのかな? って思ったけど、七星くんの目は真剣そのものだ。
「あの……七星くん。なんでそんなこといきなりきくの?」
「い、苺ちゃん! お願いがあるんだ!」
七星くんは声を大きくして、私に一歩つめよってきた。
「あのさ、家の仕事が今大変で……その、苺ちゃんに手伝ってほしいんだ!」
「仕事?」
「うん。お願い!」
七星くんは必死の表情で私を見つめたあと、ガバッと頭を下げた。
「うわっ? 七星くん、どうしたのっ」
「お願いだ。このとおりっ!」
更に深々とお辞儀をする七星くん。
ええっ、どどど、どうしちゃったの?
「あ、あのさ! とりあえず頭上げて! 私にできるこことなら手伝うから」
顔を上げた七星くんは、ちょっとほっとしたように表情を崩した。
最初のコメントを投稿しよう!