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それでも、僕は……
引き続き空を眺めつつ、哀愁漂う表情で話す日坂君に対し……僕は、何も言えなかった。もちろん、部外者たる僕に二人の詳しい事情なんて知る由もない。それでも――
……違うよ、日坂君。これだけは言えるけど……それは違うよ、日坂君。仮に……仮に何かしらの不満を抱いていたとしても、彼女は……斎宮さんは、それを君に伝えもせず、ただ一方的に別れを切り出すような人じゃない。きっと、何かしらの理由があったんだ。――君に別れを告げるべきだと判断した、彼女なりの理由が。
だけど……そんなことを僕の口から伝えて、いったいどうなるというのだろう。知ったような口を聞くな――例え口にはせずとも、そんなふうに彼を不快にさせてしまうだけじゃないのか。……それなら、僕の言うべきことはむしろ――
【……ねえ、日坂君。もし良かったら……僕に、日坂君の想いを応援させて頂けませんか?】
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