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――うだるような暑さも徐々に和らいできた、九月下旬のある放課後のこと。
「なあ、お前今日部活?」
「いや、今日は久々に休み」
「おお、だったらさ。今から遊びに行かね?」
「えっ、あんたらも遊びに行くの? じゃあウチらも混ぜてよ」
「全然オッケー。じゃあ、どこ行く?」
「カラオケでいいんじゃね?」
「異議なーし」
京都市内の公立校、聖香高校にて。
一年A組の教室、その中央付近にて和気あいあいと話す数名の男女。彼ら彼女らは当クラスにおける中心的な存在――いわゆる、トップカーストに君臨する生徒達です。当然、僕みたいな最下……いや、そもそも所属先があるかどうかも定かでない僕とは住んでる世界が違うわけで。……まあ、羨ましいかと問われれば、別段そういうわけでもないんだけど。
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