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「あ、ゴムねーや」
「え? 使うの?」
「当たり前だろ? 最低限のマナーだし」
「へー、そういうの気にするんだ?」
「あのな……」
「ウソウソ。普段はロン毛のチャラ男っぽいウェイターに見えるけど、ホントはマジメのしっかり者だって、知ってるし」
「そのチャラいウェイターに一目惚れして店に通ってたのは誰だよ?」
「えへへ……。だって、カッコよかったんだもん」
「お、素直だな。……あ、マジないや、ゴム。どこやったかな……困ったな」
「あ、私、持ってるよ? 色、黒とピンク、どっちがいい?」
「それは黒だろ? じゃ、借りるわ」
「ゴムくらい、あげるよ。あ、ついでにつけてあげる?」
「いやいや、自分でつけるよ……よし」
「あ、きっちりしたね。じゃ、いける?」
「うん。ごめんね、待たせちゃって」
「大丈夫。一緒にいきたかったし」
「ありがと。じゃ、いくよ」
ガチャ。
「じゃ、いってきまーす」
「お互いバイト頑張ろうね! いってきまーす」
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