2-Aの邦親くん

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彼女からもクラスメイトからも関わる訳では無かったけれど、互いに無視するような雰囲気でもなかった。学園生活に必要な最低限の会話は成り立つ。それで1年は終わったのだ。 「あの子が邦親に興味持つことってあるのかな?」 足を止めた直季のおかしな思考に付き合って俺も止まる。 「ちょっと大人っぽいから正季とか豪くん派かな?」 どっち派でも誰派でもいいんじゃないか? 「2年でも邦親に見向きもしない女子がいるんだね」 「何が言いたいワケ?」 C組の前で俺と直季が向かい合うと、キャーッだとか、ギャ~だとか、ぃやぁーだとか…ナンダソレっていう悲鳴の嵐だ。 「キスでもしとく?」 「遠慮する。で、何?」 「最近安泰っていうか、変化がないっていうか、毎日退屈がち。だから邦親がフラレるのを見るとか、ここで僕たちがキスしておくとか…よくない?楽しくなるよ?」 何が“よくない?”だ。のトーンを上げるな。 「フラレる決定?」 「だろ?興味なさそうだもん」 も可愛くない。 「俺限定じゃないだろ?何にも興味なさそう」 「わっ、邦親が保身言語を使った」 「ナンダソレ」
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