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言ってることは辛辣で手厳しいけど、わざとらしくないカワボで淡々と言うのだから
“うん、それで?”
と聞いてしまいそうになる。
「B組はどう?」
俺がそう言う間にもう校門付近に到着して
「クラス替えがあってから6ヶ月…7ヶ月か…今ごろ何の質問だろう?」
彼女は自問するような調子で足を止めた。
「西名さんさ、俺と付き合ってくれない?ずっと気になってい…」
「いないよね」
「最初から否定的ってヒドイなぁ。カレいる?」
「カレがいないのが付き合う条件?」
ちょっと声を大きくした彼女のせいで、何人かの注目を浴びたのを全身に感じる。
「当たり前過ぎるけど、そうだね」
「三井君の彼女の条件はカレがいない女の子」
声をはるワケではないけれど、周囲にも聞こえるように言った西名さんは
「私のカレの条件ってのもあるんだよね」
と俺を真っ直ぐに見た。
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