2-Aの邦親くん

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彼女がカワボで啖呵を切った相手は、悪名高い永中学園(えいちゅうがくえん)の男子生徒二人だ。 分かりやすく着崩した明るいネイビーの学ラン姿の二人が、うちの女子生徒の肩を掴んで絡んでいる。 マジかよ…西名さーん…戻っておいで…と心底思う。彼女より5メートル後ろの俺の隣に並んだ直季も、間違いなく俺と同じ気持ちのはず。 「聞こえたでしょ?その手をすぐに放しなさい。嫌がってるでしょ」 「喜んでる、の間違いじゃない?」 「そうそう、知らない仲でもないんだよねぇ」 二人がそう言うと、半泣き以上の泣き顔の女子生徒が小さく、でも西名さんにすがるように首を振った。 「大丈夫だよ」 西名さんははっきりとそう言いながら、迷いない足取りで3人に近づくと 「いてててててててっ…いたいって…」 一人の手首をひねり上げた瞬間、後ろで…どうなってる?手首と肘をきめてるのか? 「あんたが相手してくれんの?可愛いじゃん」 もう一人が西名さんのメガネを取ったその手を、メガネが落ちるのも気にせず彼女はまた同じように瞬時に決めた。 「っ…ぃったぁ…」 グシャ…暴れたソイツはメガネを踏むし、もう一人は体を戻そうとする。 「そんな動きをしたら、折れちゃうよ?今はキメてるだけなのに」 「あっ…」 「そう、大人しくね」 そう笑った西名さんは女子生徒の方を向いた。 「すっげぇ美少女発見」 直季が言った通り…メガネのない西名さんは超絶美少女グランプリNo.1だ。
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