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とうめい化の術でみちよが見える様になった蓮太の家の中では蓮太の母親がせわしなく台所で働いているのが見えた。ただ、まだレジメルは乗っているため鍋を落としたり、塩と砂糖を間違えたりと、要領を得ないようだった。悪魔がレジメルを使って自信をなくさせるためにわざと失敗をさせたり、間違えさせているのである。そしてその度にため息をついて落ち込む様子の蓮太の母親が外からも見てとれた。
「大変そうだね」同情してみちよはいうとジュアンも「ああ、そうだな」と答えた。
悪魔がたましいを取る為にはたましいが本来持つかがやきを失わせなければならない。そうでなければ悪魔はたましいに近づけず、触ることすらできないのである。自信を失ったり、深く落ち込み続けたたましいはかがやきを失い、悪魔のぎせいとなるのである。それを目的として悪魔は今回の蓮太の母親にしたようにレジメルを使って自信を失わせたりするのである。
友人のお母さんにそんなことをさせるわけにはいかない、みちよは強く思った。
「さ、始めるか。っとその前にお前が悪魔達に見えないように術をかけてあげよう。」ジュアンはみちよが悪魔達から見えないようにするじゅもんをかけた。
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