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いつもは元気な蓮太ではあったが、今日はなぜか元気がなく、うかない表情で「あーうん、おはよう・・・」と言って通り過ぎて行った。運動神経も良く、成績も優秀で、いつもハキハキしている蓮太の様子がいつもとあまりにも違ったため、二人は驚いて通り過ぎていく彼の後ろ姿を見つめていた。
「今の蓮太変じゃなかった?」みちよが康介に言うと
「うん。なんだか元気がないみたい。どうしたんだろう?」康介が答えた。
「本当。おかしいね。いつもの蓮太じゃないみたい」みちよがいうと、康介も「ホント、ホント」と言って首を傾げた。
みちよは教室に着くとランドセルを置くのもそこそこに蓮太に話しかけた。
「蓮太どうしたの?今日は元気がないみたいだけど」
「今日の授業参観あるだろう、それでさ・・・」
「授業参観がどうしたの?」
「親が来るか分からないんだ」
「えー蓮太のお母さんの休みなの?授業参観」
「ううん、来るとは言っていたけど・・・でも・・・」蓮太は言い淀んだ。
「うーん、じ、実は最近、お母さんの様子がちょっとおかしいだ。」
「どうしたの?」
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