理想の相手~Side:朔~

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「マスター、同じものを。」 「少々お待ちください。」 俺は、無言で酒を飲んでいた。 こういうひとりの時間も悪くない。 何にも縛られない時間。 仕事にも、女にも。 そう思っていた時、バーのドアが開いた。 「いらっしゃいませ。」 「マスター、久しぶり。」 「萌さん、こんばんは。」 その女性は萌というらしい。 一言で言うと、スレンダー美人。 俺は思わず見惚れてしまった。 「萌さん、何にしましょうか?」 「テキーラ・サンライズを頂こうかしら。」 「かしこまりました。」 萌という女性もこのバーの常連なのだろう。 マスターと談笑しながら、お酒を嗜んでいる。 外見もさることながら、内面の魅力も滲み出ている。 俺は気づくと彼女を目で追ってしまう。 浮気はしない。 そう誓ったばかりだというのに。
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