幼なじみの告白

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私と朔は見つめ合い、こつんと互いの額を合わせる。 「ふふ。朔がくれたマーガレット可愛い。ありがとね」 「俺からしたら、マーガレットよりも千紗のほうが可愛いけど」 「え」 まさか、朔の口からそんな甘い言葉が飛び出すなんて。両想いって凄い。 「なっ、何だよ? 急に黙り込んで。俺は、ただ思ったことを言っただけだろ?」 ふいっと視線をそらす朔。 耳まで赤くさせちゃって。朔ったら、可愛い。 「暗くならないうちに、早く帰ろうか」 「そうだね」 保健室から昇降口まで移動する。 上靴からスニーカーに履き替え外に出ると、 昼間よりぐっと気温が下がっていて少し肌寒かった。 何気ない話をしながら校門へと向かって歩いていると、朔がごく自然に私の手をとる。
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