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忘れられない人
壊れたような夜に
がむしゃらに探してみても
痕跡さえ見つけられなくて
枕を濡らし目には涙を浮かべ
ふと起き上がる
「あぁ、夢か」
なんだったのかな?
日が差す朝に
何気ない会話 階段を降りる
違和感のない毎日
いつもの様に 外へ出て
街を歩く 立ち寄るカフェテリア
コーヒー片手にふと思い返す
誰かの後ろ姿、誰なんだろう?
家族かな?友達だっけ?
誰か忘れてる?
繰り返す日々に疲れてしまった
動かなくなったロボットみたいに
冷えきってしまったみたい
それでも思い出すのは
夢に出てきた あの人で
どれぐらい時間が経っただろう
人々が交わる場所で
佇んで居るだけで
雨に打たれても
鉛みたいで動けない
だけど、君に手を掴まれた
冷えきった鼓動が動くその時まで
やっと思い出せたんだ
近くにいたのに遠くにいた気がして
分からなかったんだ
手が触れる その体温で
抱き寄せた 鼓動が速くなる
忘れられない人
壊れかけた夜に
君の足跡を辿りながら
息が詰まる程走っても
そこに姿は無くて
だけど、光が差し込む
目を開けると…
何度も繰り返す日々で疲れながらも
動き出したロボットみたいに
思いが溢れてくる
それでも思い出すのは
忘れちゃいけない
夢に出てきた 笑う君
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