第4章 再会の日は雨

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 同僚かもと思い、そっちに顔を向けると、背の高い男性が向かってきて…… 「あ、友永さんじゃないか」  えっ? なんで?  内田さんがここにいるの? 「内田さん……」  彼も驚いた顔をしている。 「杉野社長に用事があって来ていたんだ。でも、こんな遅い時間だったし、まさか、きみに会えるなんて思ってなかった」  そういいながら、髪をかきあげ、唇に笑みを浮かべた。  嘘みたい。  目の前にネイビーのスリーピースに身を包んだ内田さんが立っている。  何度も何度も、思い浮かべていた記憶の彼よりも、現実の彼は何百倍も素敵で、頭がクラクラした。  突然の再会のショックで、しつこく居座っていた頭痛もどこかに飛んでいった。 「今日中に片づけたい仕事があったので、残業していたんです」 「第一営業部の部長に会ったら言っておくよ。部下にあまり残業させないようにって。逆に生産効率が落ちるから」 「いえ、普段はそんなに残業しない……えっ、なんでわたしが第一営業部だって知ってるんですか?」 「明後日からこの会社の顧問だから、俺は。そのぐらい把握してるよ」  そう言って、いたずらっぽく笑う。
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