第4章 再会の日は雨

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 ああ、この笑顔。  ずっと見たかった……えっ?  スルーしそうになったけど、今、顧問って言った?  いやいや、わたしの聞き間違いだよね。 「顧問って?」 「実は三光で新規事業を立ち上げる話が出ていて、そのアドバイス役を仰せつかったんだ」 「えーっ、本当に本当のことなんですか?」 「そんな冗談は言わないよ」  わー、なんでそんなことに?  理解が追いつかない。 「立ち話もなんだから、車のなかで話さないか。送るよ。この雨じゃ、傘をさしてもずぶぬれになる」 「いえ、もうすぐ小やみになりそうですし」  と告げたとたん、一瞬、外が明るくなって、すぐにものすごい雷鳴が鳴り響いた。 「きゃっ」  思わず耳を塞ぎ、大きな声で叫んだわたしの顔を、彼が覗き込んできた。 「ほら、雷も近いし、まだまだやまないよ。遠慮するなって」  変な意地を張らずに乗せてもらったほうが良さそう。  雷、大嫌いだし。 「じゃあ、すみません。お言葉に甘えます」  頭を下げると、彼はわたしの肩をぽんとひとつ叩いた。
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