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プロローグ
*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*
「目を開けて……」
わたしの顔の横に手をついて、真上から言葉をこぼす彼。
欲望を隠さない獣のような目が、わたしをまっすぐ捉えている。
「俺だけを感じて、他の事はなにも考えないで」
「……うん、ああぁっ」
うねるように腰を使いながら、顔に首筋に鎖骨にキスの雨を降らせてくる。
それでも足りない。
欲望が際限なくあふれてくる。
もっとキスしてほしい。
もっと触れてほしい。
彼に言われなくても、もう他のことは何も考えられない。
この人が好き。
その想いもとめどなく沸き上がってくる。
これが、愛し合うということなんだ。
何を怖がっていたんだろう。
どうして自分はふさわしくないと思っていたんだろう。
わたしには、この人しかいない。
彼ははじめから、そう教えてくれていたのに。
*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*◇◇◇*
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