33人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
男の横を通りすぎ、ポケットから
スタンガンを取り出して
すれ違いざまに、その首筋に
スタンガンの先端をあてがおうとした時だった!
スッと避けられ、腕を両手で掴まれた!
俺
薬城 御劔
「は!…ぬぉあッ!?」
体が空中を浮き、一瞬だけ
時が止まったような気がして…
次に感じたのは、背中への鈍い痛みで
俺は歯を食いしばっていた!
スーツの男
「君の顔…どこかで
見たことあると思ったら…
連続暴行犯の薬城ではないですか。」
男の顔が逆さまに見える…
俺
薬城 御劔
「お、俺の事を
知ってるのか…!?
な、なぜ…」
くッ、背中の痛みをこらえ
急いで立ち上がる!
スーツの男
「なぜって…僕、こう見えても
一応…警察の関係者なんですよ。」
け、警察の関係者!?
俺
薬城 御劔
「チッ…!」
俺は、スタンガンを拾い上げようとしたが
蹴られて、遠くに転がってしまった!
スーツの男
「どこにいこうと言うんです?」
逃げなければ、刑務所行きだ!
そ、そんなのは…嫌だ!
俺は、まだ痛む背中を押さえ
走ろうとしたが。
スーツの男の方が
はやくて後頭部を殴られた!
俺
薬城 御劔
「ッ…!?」
とたんに言うことを聞かなくなった俺の体
そのまま、冷たい道路に倒れ込んでいた…
スーツの男
「大丈夫、警察に
つき出したりはしません…
あ、もしもし…タクシーを
お願いしたいのですが…」
俺の意識は、そこで途切れた…‥…
最初のコメントを投稿しよう!