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『こんにちは』と言って貴島組に来た忍夢、結翔、玲音。
『仏壇がある部屋だ』と煌大が廊下に出て言った後、確認した。
「靴を並べたか?」
廊下を歩きかけた忍夢、結翔、玲音は、踵を返し玄関に戻り、靴を揃えた後、仏壇の部屋に向かった。
煌大の部屋ではなく、仏壇の部屋で宿題をするのには理由がある。
仏壇には貴島家先祖代々の位牌と、前貴島組組長であり、曽祖父の貴島忍の写真と位牌もある。
煌大にとっては極道の世界の生き様と決まりを教えてくれた貴島忍は、大切な曾祖父さんだったが、忍夢、結翔、玲音にとっては、亡くなった今でも恐い存在。
それを分かっているからこそ、宿題をする時は仏壇の部屋と決めた煌大は、忘れたくないのだ。
貴島忍との思い出を……
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