神の愛し子な俺とマッチョキングのチート能力

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神の愛し子な俺とマッチョキングのチート能力

「チヒロは、神の愛し子か……」  ぽつりと呟かれる。俺の隠してたことがバレていることに驚いていると、騎士団長は特殊能力で他者のステータスの一部が見えると説明してきた。チート級スキル過ぎない?質問したのは嘘をついていないか照らし合わせて確認するためだったって言われて、嘘ついてたらどんな扱いされていたのかと想像するだけでゾッとする。 「君は、運命と結婚する気はあるか?」 「あぁ、用意できるって言われたね。ちょっと素敵だけど、人に用意してもらうものじゃ無いと思うんだよね。恋っておちるものだって言うし。俺にも相手にも選ぶ権利があるからなぁ。」  そう答える俺に満足そうに頷く騎士団長。 「そうだな。突然おちるものだ……俺も知らなかった。」  ほーん。最近恋する相手ができたんだなぁ。こんな男なら、誰でも即堕ちだろう羨ましいな。俺にもいい相手できればいいけど……小さくて可愛い子も美人も捨てがたいけど、やっぱり一緒にいて落ち着く子がいいかな?と未来の恋人候補に思いを馳せる。 「俺は身体からもアリだと思っている。」  口端をあげながら尖りの強めの犬歯を覗かせながら悪戯っぽい表情ながらも男の色気醸し出しながら騎士団長が語る。 「騎士団長は肉食系か。俺は経験もテクニックもゼロだから、そんなことは思えないなぁ……」  何故か騎士団長が満面の笑みを見せる。馬鹿にしやがって童貞で悪かったな! 「お前はまだ子供だからな。」 「俺こう見えても17歳だよ?俺の国は若く見える人が多いんだよね。」  そう伝えると、騎士団長の目の色が変わった。ルビーみたいだった赤い目が、金色になってちょっと背筋がぶるりとして思わず騎士団長から距離をとろうと体が動いたのだが、彼に強く腰をひかれてあっという間に引き戻されて、むしろ騎士団長の膝にのせられるくらいまで引っ張り上げられた。
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