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「ハルも来月から梅苑生か」
心は男なのに周囲が勧めるままに女子高に進んだ自分に対して、心と体に何の矛盾もないハルは共学校に行くのだ。
「うちは中学と大差ないセーラー服だけどそっちはブレザーだからかっこいいよ」
もし自分がこの学校に行ってもやっぱりブレザーのスカートを履くことになるのだろう。
学校には男の子も女の子もいるけれど、体の性別に合わせた制服を着る決まりに変わりはないから。
ジーンズを履いたスニーカーの足で大股に進んでいくアスファルトの上には、白と濃いピンクの花びらが相半ばする形で落ちている。
白、紅、白、白、紅、紅……。
一つ一つの花びらは小さな丸だが、いずれも他方の色に染まることはない。
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