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――目を覚ませ!
頭の中で美生子の白桃じみた頬を平手打ちにする。
――お前は女なんだ。
化けの皮を引っ剥がしてやるつもりで今日着ていた若竹色のシャツを引き裂く。
そんな想像にザワザワと黒く燃え立つ自分にまた厭わしさを覚えた。
俺を恋愛として好きにならないからといってミオが悪いわけではないのに。
俺が最初から一方的に好きなだけなのに。
多分、自分が他の女の子を好きになって首尾良く付き合うまで出来れば、美生子と自分でない誰かとの恋愛も応援するだけの余裕が持てるのだろう。
それが最善、最適解なのだと頭では分かる。
実際、好意を持ってくれているらしい女の子もクラスにいなくはないのだ。
他人の目で見れば、彼女らの容姿なり性格なりが美生子より大きく劣っているわけでもない。
思い切って他の子と付き合ってみようか。手を繋いで一緒にどこかに出かけたり、キスしたり、それ以上のことをしたり。
全部、ミオとは出来ない、ミオもまだ他の誰かと経験していないだろうことだ。
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