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その後も
「やっぱ、阪神ファンて多いの?」
「大阪人はお好み焼きをオカズにご飯食べるってホント?」
など、クラスメートに質問責めの美咲であったが、2時間目のチャイムが鳴ると、皆、散らばり席に着いた。
その後の休憩時間も美咲の周りに人は集まって来たが、段々とその人数は減っていった。
4時間目のアト、給食、そして昼の休み時間になった。
隣の席のタカコが
「ねえ、学校内、回ってみる?」
と聞いて来たので、美咲も
「色々、案内してくれる?」
と、2人が立ち上がり、教室から出ようとした時、3人の男子が彼女らの前に立ち塞がった。
翔と源と裕太郎であった。
3人は美咲を睨みつけ
「オイ、女、ちょっと話しがある」
翔が言った。
美咲はタカコに
「タカコちゃん、ゴメンな。ガッコー回りはまた別の日にしよ」
と申し訳無さそうに言うと
「なんや話しって」
と3人に鋭い眼光を向けた。
「ここじゃ、なんだからよ、校舎のウラ行こうや」
翔が言い終わると同時に、美咲は彼の顔を平手で引っぱたいた。
バシッという鈍い音とともに翔は勢いで、後ろにドテンと尻もちをついた。
「いって〜」
打たれたほほに手を当てる。
「仕返しじゃ」
美咲、小悪魔的な微笑。
ざわめいていた室内が、一瞬、凍りついた。
皆の視線が1点に集中していた。
「こ、このヤロー」
あせりを見せた源が、一歩前へ出たが、立ち上がった翔がそれを押しのけ
「やりやがったなーこの女〜」
と、パンチをくり出して来た。
美咲はそれをヒョイっと避けると、翔の尻を右足で蹴り上げた。
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