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1,
フラれた。
高校の卒業式の日。式が終わった後。
クラスで一番可愛い女子――ユウカが、たまたま友だちの輪から外れ、一人でトイレに行くのを見かけて、トイレから出てきたところを廊下で待ち伏せた。
そして、告白して、見事にフラれた。
「私のこと好きって、それって告白だよね?」
そうだ、間違いなく告白だ。
俺は学内カーストは底辺で、女子から一度もチヤホヤされることなく、灰色の高校生活を三年間過ごした。ずっと女子にモテたいと思っていたが、恋人はおろか、女友だちさえできなかった。最後に思い残すことがないようにと、クラスで一番可愛い女子に告白したんだ。
ユウカはモデル並みの顔立ちをしていて、トレードマークの大きなリボンで左右にツインテールを結んでいる。明るくて、賑やかで、ちょっとギャルっぽい、俺とは真逆の世界に生きる人間だ。
そんなキラキラした女子に告白するなんて……今思えばバカなことをしたと思う。
「マジで言ってるの? うけるんだけど」
ユウカは俺の本気の告白をハナで笑った。
その時点で俺は、告白なんてしなければよかったと後悔した。
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