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そんな意外な一面があったことで、アンネの存在を意識するようになった。
あの頃エリザベスは、共犯者選びに頭を抱えていた。
基本的に、友人というものは作らないように生きてきた。言い寄ってくる人もいたが、恋人も作らないようにしていた。
二ヶ月前まで働いていたバンクでは、付き合い程度の食事に行く人たちはいたが、その職場はもう辞めてしまった。そこでの同僚や上司はみな適度に常識人で、犯罪の相談なんかしたら、諭されるか、でなければ協力するふりをして通報されるかのどれかだという確信があった。
いい感じに道を外れていて、お金で動いてくれて、親しい人があまりいないような人材を探していた。
どうやって共犯者を探したものかと悩んだが、なんとなくの勘でアンネに目星をつけた。
二、三日ではあったがアンネの周辺をざっくりと調べて、一人暮らしであること、バイトを長時間入れていることから誰にも頼らずに生活しているらしいこと、同僚と仲良くしたり、恋人と待ち合わせをする様子が伺えないことを確かめた。
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