15人が本棚に入れています
本棚に追加
白無垢の彼と赤鬼青鬼との初夜①
昔、村には赤鬼と青鬼がいたそうな。
人を襲ったり食ったり犯したりはしなかったが、備蓄の食料を丸飲みしたり、畑を荒したり、家などの建物を壊したり、祭りで暴れたりして、ワルサばかりしていた。
いくら、直接、人に手だししないといっても、巨体にして怪力の鬼に、だれも物申せず、手だしもできず。
が、ある日のこと、畑の土を作物ごと掘りかえしていたところ「恥ずかしくないのか!」と叱りつける青年が。
「力ある者は弱き者に手を差し伸べるべきで、こうして自分の気まぐれにムダづかいをするなど、ただただ愚かしく恥ずべきことだ!」
彼は両親を亡くし、叔父をたよって村にきたばかり。
鬼のことは聞かされていたとはおえ、初対面でコワがるよりも、叔父が懸命にたがやした畑が台なしにされ、怒り心頭になったらしい。
もともとコワいもの知らずな性分でもあったのだろう。
それにしても、命知らずだったが、赤鬼と青鬼は逆上しなかったどころか「なんと人のくせに生意気な!」と痛快とばかりに笑って、感心をしたようで。
以降、鬼たちはワルサをしなくなり、青年に云われたように、その頑健な体でもって、村の役にたち、人人を救うようになり。
かつて怯えるばかりだった村人たちは、しばらくもすれば、鬼の働きをありがたがり、崇めるようにもあり、神社を建てたなら「鬼神」として祀りあげた。
ところで、あの青年といえば、すっかり赤鬼と青鬼と親しくなり、ついには恋仲にまでなって婚姻を結ぶことに。
式をおこなってからは、村人が建ててくれた家で、三人仲睦まじく生活をしたものの、もちろん、先に青年の寿命が尽きてしまい。
先立たれるのは分かっていたこととはいえ、悲しみに打ちひしがれた鬼神たちは、どんどん。
「わたしたちがあの世へいっても、村のことは永遠に見守ろう」と遺言をのこし逝去。
なんてイイツタエがある地域だけに、年に一回、かの青年が結婚したときと同い年の男が、鬼神にささげられるという儀式があった。
まあ、といって、イケニエ的にではなく、いつも村を見守ってくださる鬼神さまへの感謝の印というか。
青年と婚礼の儀をし、初夜を迎えた、人生のシアワセの絶頂期を再現してあげるのだ。
で、今年の鬼神さまの花嫁に選ばれたのは俺。
どういう基準か知れないとはいえ、神主にご指名され、オシロイをはたかれ白無垢を着せられて、今は儀式の真っ最中。
盃の酒を三口飲み、隣に差しだすも、受けとるのは神主。
そりゃあ、とっくにあの世にいった鬼神はいなく、霊的な存在として見えるわけでもない。
歴代の鬼神の花嫁に話を聞いたが、口をそろえて「べつになにも起こらなかった」と。
あくまで形式的なものだから、未婚の男にして、鬼神の嫁になるのも、ほんらいなら巨根の餌食になるだろう初夜を迎えるのも、べつに抵抗はなく。
粛々と儀式が執り行われるのを、真面目くさってこなし、さて、夜になって一人神社にのこされた。
被りもの、角隠しを外して、白い着物を身につけたまま、布団で一晩寝ればオワリ。
神社には電気が通っていなく、カンテラを消すと真っ暗だったなれど、ホラーに耐性がある俺は平気。
まあ、着つけをてくれた爺さんが「いくらでも皺にして、鬼神さまにヨゴされてもかまわぬからな」とにやにやしたのを思いだすと、悪寒がするとはいえ「とっとと寝て、とっとと朝を迎えよう」と掛布団にくるまったのだが・・・。
神聖な儀式をしているというに、股間が熱く疼いて「は、はあ、はあう・・・」と腰をゆらゆら。
別れた彼女とよろしくやっている夢かと思いきや、チンコにねちょねちょと触手がまきついているようで「いや、ちがう!」と瞼を跳ねあげた。
まっ先に目にはいったのは、白い着物の裾を広げ、御開帳した足。
その太ももを抱えこむ、足より肉付つきのいい赤い腕。
股間がなにかに覆われ、ぷちゅぷちゅしゃぶしゃぶ水音が立つに、フェラをされているのだろうが、暗くて頭は見えない。
赤い腕はくっきり浮かびあがっているというに。
おそらく巨大な口が丸丸飲みこみ、すさまじい吸引力で絞めつけつつ、肉厚な舌をねっとり絡ませているのだろう。
元カノのフェラでも本番でも味わったことのない超越した快感に「はあん、あう、あん、あん、ああん・・・」と無抵抗にだらしなくヨガってしまう。
と、股間のしゃぶりつきに気をとられていたら、乳首を爪で引っかかれて「はあ、くう!」とびくんびくん。
いつの間にか、着物の衿を肌蹴させられ、青い手が胸を揉むようにし、指で突起をくりくりして。
膝枕されているようなれど、やっぱり青い腕の途中までしか見えず、胸元や顔は闇に溶けている。
股間を貪るようにむしゃむしゃするのと、太い指で乳首をちまちまイタズラする、その正体はきっと赤鬼と青鬼、鬼神たち。
とはいえ、肉体が滅んで、魂も完全体でとどまっていないせいか、闇夜にまぎれて、体の一部分しか覗かせていないよう。
それがオソロシイような「ふああ、あん、鬼神さまあ・・・」とぞくぞく興奮するような。
でっかい喉に飲みこまれそうに、ちんこを吸われる一方で、乳首のほうは、太い指の先で細細とつついたり、爪先でなぞったり。
悶えてたまらないのと、もどかしいのと愛撫の落差があるのが、これまたイジワルのようで「くう、はうあ、や、やあん・・・!」とウレシソウに鳴いてしまい。
「あ、あ、あ、あん、はあん、鬼神、さまあ、お、やめ、おやめ、をお・・・!や、やらあ、俺の、おちんち、熔けちゃ、ひゃあん!や、やあ、だめ、きじ、さまあ、胸、そんな、強く、んあ、あう、ああう!は、はあ、はうあ、おちん、ちんも、舌、しゅごお、あん、あん、あはん!同時、や、やん、やだあ、も、俺、おれえ・・・!」
噴火するように熱が体内で弾けて、たまらずに「くああああー!」とどっぴゅう!
息つく暇もなく一気飲みするように、ごくごく喉を鳴らされ「イッて、るの、にい!」とあんあん腰を跳ねて。
一滴ものこさず精液を飲みつくされて、足を抱いていた赤い腕も、胸をこそがしていた青い腕も、一旦、闇に引っこんだ。
最初のコメントを投稿しよう!