プロローグ――なつやすみのしゅくだい――

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 毎年、夏休みの宿題を最後まで放置し、土壇場になってから親を巻き込みながら宿題をやる、ということを繰り返してきた少年。  彼はある日、ある決意をする。  決意をした日から、彼は人が変わったかのように血のにじむような努力をする。  勉強、スポーツ、部活動等々……  そんな彼を、雷にでも打たれたんじゃないかという不安と、ついにあの子が学業に励むようになったという(うれ)しさが入り混じったような、複雑な思いを秘めながら、両親は見守っていた。  少年はやがて大人になり、そして……
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