どうしてこんな事に...

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どうしてこんな事に...

「愛しているシエル」 「貴方をこの剣に誓って守り抜きます。なので生涯を共にしてください」 「僕とずーっと一緒にいよ」 「私に堕ちて来てください」  私って"モブ"だよね?  "ヒロイン"と"悪役令嬢"はどこに行ったの!?  前世の記憶は、物心ついた時から徐々に思い出していった  けれど鮮明に全て思い出したのは、学園の門を見た時だ「あれ?これ友達が熱弁してたゲームじゃない?」と軽い感じで思い出した  なんて言ったって私は、悲惨な過去を持つだけのモブ!  そう高を括り特に気にしていなかった  それに前世の記憶を思い出して早々に誘拐犯から逃げ出したから酷い目にはあっていない  あったとしたら食料調達を幼いまま全てを自分でやらなければいけなくなったことそれ以外は特にない  そんな私にも転生チートのようなものがあった  全属性魔法だ普通の人は、少なくて2つ多くて4つだけれど私は、6つ全て持っている  それに目立たないようにするためのスキル偽装もあり楽しくスローライフを送っていた  それが覆ったのは、魔法をかけ忘れ偽装をしていない所をまさかの"お兄様"に見られるという不運が原因だ  それにより学園に通うことになった  まだそれならいい私が理解出来ないのは、何故攻略対象の皆様が私を溺愛しているのか  それに限る  別に色目を使った訳でも魔法を使った訳でもない  し・か・も  もっと理解できないのが...悪役令嬢もヒロインも断罪されたことだ  まだ悪役令嬢は、わかるゲームの設定ではそうだったから  けれどヒロインはわからない  ゲームの設定では好きな人と結ばれ𝑯𝑨𝑷𝑷𝒀 𝑬𝑵𝑫...でゲーム終了BADENDならやり直しだから  よくよく考えてみると人生はそれで終わらないしやり直せないけど  まぁでも本当に1番理解できないのは、私がその攻略対象者全員に愛を請われている事  意味が分からなさすぎてある意味恐怖  それに乙女ゲームをやっていたのは、親友であり幼なじみだ...だから乙女ゲームの内容も勿論知らない  きっとこれをゲームで"詰んだ"というのだろう  もういっそこの4人以外の婚約者を作ることを考えたが...うん  ことごとく握りつぶされた  権力って怖い  そして私は今日も求婚される  これは、きっと私が1人を選ぶまで進まないし終わらない  だからまた今日も甘い日常(青春)の始まり  きっとこの物語の始まりは3歳から始まったのだろう
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