7話 速水さんとセクシー美女?

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ドキドキしながら速水さんと歩いた。 高級感あるグレーに包まれた8階建てのマンションが速水さんのお家だった。オートロックの正面玄関を通って、突き当りのエレベーターに速水さんと乗った。 「部屋は3階だから」 速水さんが階数ボタンを押して扉が閉まる。ぐーんとエレベーターが上昇する。あっという間に3階に到着。 廊下を少し歩いて、速水さんがドアの前で止まる。サッとカードキーをセンサー部分にかざすと、ロックが外れる音がした。 レジ袋を持ちながら、さりげなくカードキーをかざす速水さんの姿がスマートで、カッコ良すぎる。今、絶対、写真を撮る所だった。私のバカ。なぜスマホを取り出さなかったの! ドアの前で激しく後悔していたら、「どうぞ」と速水さんに言われて、慌てて中に入る。 入った瞬間、爽やかな香りがする。玄関の芳香剤の香りかな。いくちゃんの所よりも玄関が広い。シューズクローゼットが大きい。もしかしてご家族と暮らしているの? 「あ、一人暮らしだから」 ご家族の気配をうかがっていたら速水さんに言われた。 「お一人なんですか。広いですね」 「ここ家族向けだから、収納が多く作ってあるんだ」 「家族向けなんですか。もしかしてご結婚のご予定が?」 速水さんがぷっと笑った。 「ないよ。予定があったら美樹ちゃんを部屋に上げないよ」 うん? どういう意味だろう? 首を傾げていると、私の前に速水さんがグレーのスリッパを置いてくれた。 「使って」 「はい。お邪魔します」 靴を脱いで、スリッパに足を入れる。 廊下を歩く速水さんの後ろを歩いた。
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