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クォンは時化た。剣速を遥かに超えるシルバーブレッタの銃撃に飲み込まれていったのだ。あぶく
を立てながら、やがて消え行くクォン…。「ヴァンパイアだったのか?クォンはヴァンパイアだったのか。」俺は夜霧を奪い返し、シルバーブレッタと夜霧を持つことになった。「甘いな…。剣速を超える武器は両刃より両刃。貴様の精神が弛まぬ内にシルバーブレッタは質に流せ。」愛井愛舞(まないまなぶ)…長寿神童であるあの無双剣士。いつの間に現れたのだ。「宮浜空輝はシルバーブレッタで死ぬのだろう?その夜霧を寄越せ…宮浜空輝を叩き斬ってやる。ウホウホと…。」愛井愛舞は夜霧を俺から奪わんとしていた。まさか…既にクォンに所有権が移っていたか。宇宙警察は仕事が早いな。「俺は異常ではない。過剰なだけだ。」シルバーブレッタに気持ちを切り替えたは良いが、拳銃には興味はない。俺は男に二言はないとして、夜霧を愛井愛舞に託した。どうせ宮浜空輝は死にはしない。シルバーブレッタでも質に入れて、悠々自適に暮らすまでさ。「忝ない。必ずや宮浜空輝を…斬る!」愛井愛舞ははにかみ、空から降る一筋の光に吸い上げられていったのだった。
-完-
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