地球最後の夏だとかいう噂

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全部俺が悪いのだ。それはわかってる。 2年前の夏、俺と明は14歳だった。受験勉強をしてるふりをして2人でダラダラと遊び回っていた。 プールに行ったり、お祭りに行ったり、塾で女子をナンパしたり。 山で取ったクワガタを小学生に密売しようとして失敗したり。 夕飯は我が家でそうめんを3人前ずつ食べたりして、楽しくすごした。 明と一緒にいるのが、ただ楽しかった。 ある晩、学校のグランドでクラスのみんなと集まって花火をすることになった。もちろんそんなことは禁止だったけど、俺たちは構わず山ほど花火を買っていった。 学校に行くと、みんなはまだ来ていなかった。 「みんな遅いね。先に2人ではじめちゃうか?」 「そうだな」 俺たちははしゃいでいた。 とりあえず、小さな手持ち花火から始めた。 火花が弾けて夜のグランドで光った。 隣にいる明の横顔を見ると、とても綺麗だった。 明も俺を見た。とても愛おしそうな表情だった。 自然に2人で手を繋いだ。 右利きの明の左手と、左利きの俺の右手がぎゅっと結びついた。 「お前が好きだ」 俺は突然の言葉に驚いた。明はとても嬉しそうに笑った。 「キスしたい」 明が言った。そして俺の返事を待たずに頬にキスをした。 俺たちの夏はこのまま永遠に終わらないのかもしれない。そんな気持ちが俺の胸の中に広がった。 それを言葉にしようとした時、ふいに人の気配がしたのだ。
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