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だが同時にそれはこのハリボテの塔が脆くも崩れた瞬間でもあった。数秒後…風が一瞬だけ吹いて大爆発が起きた。その振動は凄まじく…遠く離れた位置に居た敬斗でさえもそれがわかる程だった。
それから幾分かの「時」が過ぎて「焼け野原」となった「都」に残ったものは一輪の花だけだった。その「花」は何処までも美しく…この世のものとは思えない程だった。そして全てを憂うかのような
澄んだ青色をしたそれは生者の生き血を啜って咲いたかの様な儚げな雰囲気があった。そこに咲いた花が物語る様に…「穿燕頼行」という人間の全てが空に投影されていくっ!!?。
「なるほど?これが彼の見てきたものか?」「敬斗?彼のことどうするつもりなんだい?」「もちろんっ!!?捕まえるさっ!!?がっその前に彼は前世での過ちを悔いる必要がある」
敬斗「2500年経っても凝りもせず…彼のあの力を使って死者の魂を弄んでいるのだからっ!?だからこそボクは待っている。屍の花が咲き誇るのを!?」そう呟いた敬斗の目には穿燕頼行という人間の全てが映っていた。
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