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〇一.Ignorant 7
まだクズを知らない7歳男の子と、純度100%の純粋な7歳女の子のとある会話。
「星來ちゃん、星來ちゃんの名前ってちょっと痛い二次元キャラみたいな名前でかわいいね。」
「ありがとう。お母さんには褒められたらお礼を言いなさいって言われてるから言ったよ。」
「おん?僕は今“どういたしまして”っていうところかもしれないけど、あえて言うよ?」
「言ってみて。」
「ごめんね。褒めたわけじゃないんだ。」
「嫌味で言ったのね?でもいいの。朱朗くんにその嫌味を言われても響かないもの。でしょ?“あろう”くん。」
「ああ。そうか。それが女の子特有の間接的な嫌味返しってやつかあ。かわいいね。」
「気づいてもらえて星來嬉しい。」
「確かにね。朱朗って名前もひどいよね。赤穂浪士からきてるらしいから。」
「歴史上のグループ名なんて素敵じゃない。」
「星來ちゃんの名前の由来は?」
「小公女セーラ。」
「なにそれ?」
「大昔のアニメ」
「やっぱ二次元じゃん。」
「…………」
二人は撮影の待ち時間、小学校の宿題である『自分の名前の由来について』のプリントを埋めていた。
お互いに、キラキラネームだからプリントを楽に埋めつくせて良かったね。と両親に感謝しながらえんぴつを走らせた。
宿題を終えた二人は、プリントと筆箱をしまうと、すぐにswitchを取り出す。
そして静かな楽屋で語り始めた。
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