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『夢葉ちゃんどうしたの?』
妹は顔からはみ出しそうな大きな目でわたしの顔をじっと見る。
「えっと、その……妹だったことは思い出したんだけど名前が思い出せないんだよ」
わたしは正直に答え手を合わせ謝る。
『そっか……』と妹はちょっと悲しそうな表情になり、『でも、わたしのことを思い出してくれて嬉しいよ』と言った。
「良かった。パープル様じゃない、え~と妹ちゃんとパープルヘアの幼女な神様は同一人物なのかな? あ、パープルヘアの幼女な神様を知っているよね?」
あのワガママで偉そうな幼女な神様パープルと目の前にいる妹が同一人物だなんてにわかに信じがたいけれど……。でも同一人物で間違いないかなと思う。
「パープルヘアの幼女な神様?」
幼女な神様パープルと同じ顔をした黒髪の妹は首を横に傾げた。その顔はめちゃくちゃキュートだった。ああ、とっても可愛らしい妹だ。
「うん、パープル村の幼女な神様パープルのことだよ」
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