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『パープル村の幼女な神様?』
黒髪の妹は唇に人差し指を当て首を横に傾げる。ああ、やっぱり愛くるしいよ。あのパープルヘアの幼女な神様と同じ顔なのにこうも違うなんて不思議だ。
「うん、異世界のパープル村だよ」
『異世界?』
「ねえ、妹ちゃん、ここは地球なのかな?」
『うん、地球だよ。夢葉ちゃんどうしてそんなこと聞くの?』
「えっと、それは……」
わたしはなんて答えたらいいのと困ってしまう。それはそうとやっぱりここはやっぱり地球なんだと思うと不思議な気持ちになる。
黒髪の妹は身を乗り出し興味津々な様子だ。
「わたしね、地球じゃない異世界のパープル村に行っていたんだよ」
わたしは正直に話すことにした。
「パープル村は自然がいっぱいで綺麗な世界なんだけどね。そのパープル村の神様が妹ちゃんと同じ顔をした幼女だったのね。違いは髪の毛の色くらいなんだよ」
『髪の毛の色』
妹は艶々の髪の毛を触りながらわたしの顔をじっと見た。
「うん、妹ちゃんは黒色でパープル村の神様はパープル色なんだよ」
「そっか~パープル色カラフルでいいな~」
黒髪の妹は髪の毛の毛先くるんくるんと回しながら言った。
「その黒髪もさらさら艶々でとても綺麗だよ。可愛らしいよ」
それは本当のことだった。パープルヘアも可愛らしいけれど黒髪も白い肌と丸くてくりっとした大きな目に似合っていた。
『ほんとに良かった~』
黒髪の妹はほっとしたようだ。頬を緩め微笑みを浮かべた。
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