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にゃんこは、はむはむぱくぱく猫のお菓子を食べている。その必死に食べる姿があまりにも可愛らしくてずっと見ていても飽きない。
「猫って可愛いよな」
「うん、可愛いよ、ありがとう。特にうちのにゃんこはその中でもダントツに可愛いよ」
「夢葉ちゃん君は親バカかい。でも、にゃんこはほんとに可愛いよな。なっ、にゃんこ」
月夜さんははむはむガツガツお菓子を食べているにゃんこを目を細め眺めながら言った。まあ、わたしのにゃんこが褒められているので悪い気はしないし自分のことのように嬉しい。
あはは、わたしって親バカだよね。でも、にゃんこは可愛いから仕方がない。地球の前世でのにゃんこも今と同じように可愛かったな。
小さな体で一生懸命生きているんだもんね。また、一緒にこの世界に来ることができて良かったな。そんなことを考えながら猫のお菓子を食べ続けるにゃんこを眺めた。
「夢葉ちゃん、なんだか不思議だよな」
「えっ? 何が?」
わたしは顔を上げ月夜さんを見た。月夜さんのその表情はいつになく真面目だった。
「俺とにゃんこと夢葉ちゃんは前世で会ったことってあったかな?」
「そう言えばなかったと思うよ」
前世での記憶は全て覚えているわけではないけれど月夜さんとは出会っていなかったような気がするな。
「だよな、でもこの世界では三回目だよな」
月夜さんは地球での生活を思い出しているのか遠い目をしていた。
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