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「どうしてこの世界では三回も会ってるんでしょうね」
「ああ、不思議だよな。地球では一度も出会っていないはずなのにね。それと一度目の転生の時から夢葉ちゃんと気軽に話せるんだよな」
「うん、確かにわたしもそう思います」
わたしと月夜さんはお互いの顔を見てうーんと唸り考えた。
「にゃんこと会うのもこの世界で初めてだよな? なっ、にゃんこ」
月夜さんは視線をガツガツ猫のお菓子を食べているにゃんこに移した。
にゃんこはそんな月夜さんの声なんか耳に届いていないのか無視しているのかわからないけれど、猫のお菓子を食べ続けている。
「ねえ、月夜さんって地球での前世でも猫に嫌われていたんですか?」
わたしは疑問に感じたことを聞いた。
「ゆ、夢葉ちゃん」
「はい、なんでしょうか?」
「猫に嫌われていたかって質問めちゃくちゃ失礼じゃないか」
「えっ? そうかな」
「そっかなって夢葉ちゃん失礼過ぎるぞ~」
月夜さんは顔を真っ赤に上気させ怒っている。
「ごめんなさい。でも気になったので」
「ふん、地球の前世でも猫にシャーって言われてたかもな。まあ、はっきり覚えていないけどね。あ、俺はにゃんこに嫌われていないからね」
どうやら月夜さんはにゃんこに嫌われていないと思っているようだ。
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