2-02 シュウの思い

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 それでも、まだまだハッカさんって若いわ  シュウがそう感じるのは、単に外見のことではないだろう。一種の(ほが)らかさとか、生命力とでもいったものが、そういう雰囲気を抱かせるのであろうか。 「ハッカさん、午後からでしょう?」 「予約の注文が多くってねぇ、今日は特別に入っているのよ」  トマキの店は、基本的にこの二人で回っている。よほどに忙しい時期はともかくとして、突発的な仕事であれば、このような形でこなしてしまっていた。 「社長、それじゃあ過重労働ですよ?」  シュウが父へと投げかける。 「ちゃあんとお手当はつきますよ。シュウちゃん」 「シュウ、薄野(すすきの)君から入ってくれるって言ったんだよ」  そんな風に、皆が笑顔で交わしているのは、それが馴れ合いと知った上でのやり取りだからである。安心できる空間であるということ。 「ハッカさん。お昼、こっちで食べるでしょう?」  そう言って、シュウは自宅へと引き上げた。  今日はいい日になるだろうな  シュウにとっては、満足げな朝の空気であった。
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