2-02 シュウの思い

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 先の戦闘は、もう三日前になろう。  あの夜。新たな化生の反応を感じたシュウが駆けつけると、巨大な龍蛇(りゅうだ)がばっさりと輪切りになっていた。  その傍らには、ミコ。彼女一人だけ。 「私が倒したの」  そうミコは言った。  ミコにそんな攻撃力はない。それがシュウの認識だった。  大堀(おおほり)ミコは、苫己(とまき)シュウの力の一部 ―― 要素とでもいったものを移されただけなのだ。  彼女はいつも、小型の化生を相手にしてきた。あるいは周りのサポート。かといって、突如現れた謎の助っ人が倒してくれた、などというものでもあるまい。  そんな、子供の漫画じゃああるまいし  するとミコが倒したのだ、ということになる。それはシュウも認めざるを得なかった。ミコのその、にんまりと自信のにじみ出る表情からも、そうなのだろうと感じさせるものがある。  だったら …… どうして話してくれないの?  そこがシュウの気に入らない。  どうして龍蛇(りゅうだ)を倒せたのか。肝心な部分は「だって、必死だったんだもの」と。それを言われると、シュウは先を問い詰められなくなってしまうのだ。  どうしてだろう、と彼女自身も思う。かつて高校へ上がって間もなく、クラスの男子すらも平手に打ったという、燃えるような苫己(とまき)シュウなのに。
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